2016年03月05日
★町田康×坂本美雨 トークショー! -「猫に恋した作家たち」関連イベント- レポート。
明日はいよいよ「鹿児島マラソン」です!ということで、やはりソワソワしています。自分が出るわけではないのですが…。
といいつつ、公私ともにバタつき気味なのであまりソワソワできていない(変な言い方ですが)のも事実ですが。
その理由に最近のできごとをきちんと総括してブログに書けていないからというのがきっとあります。
で、書きます。2/28(日)の町田康さんと坂本美雨さんのトークショーのことです。
今回、近代文学館さん主催で実現した、猫好きと、本好きと、町田康さん、坂本美雨さんのそれぞれ、あるいは両方のファン…という、あらゆる角度からのファンが集まって話を聞くというグレートな企画でした。(近代文学館では現在“猫と文学”をテーマに企画展を開催中なのです)
内容は、猫が出てくる物語やエッセイなどをお二人が紹介しつつ、そのうちの一冊を朗読までするというものです。
正直、私は猫ファンではありません。(ちなみに本好きさんには猫好きが非常に多いのです)
が、町田康さんのちょっとしたファンだというミーハーな理由からの参加でした。ご本人を見てみたいという思い、そしてどんな本を紹介するのかという楽しみ。それらが今回行くことになったきかっけです。(坂本美雨さんも詳しく知りませんでしたが今回をきっかけにいろいろ調べました。高校の頃流行った歌を歌っていました。お父さんである坂本龍一との合作「THE OTHER SIDE OF LOVE」です)
行ってみて非常によかったです!参加者のお目当てがみなさんバラバラであろうこの企画で、果たしてどんなお話が聞けるのかと思っていましたが、たぶん誰もが聴き入ってしまったんじゃないかなと。
町田康さん。私、そのパンキッシュな小説を数冊読んでいます。独特の文体の小説からかなり怖い雰囲気を想像していました。しかし実際は、かなり明るい感じでその猫愛と文学愛を惜しみなく話す気さくな雰囲気の方でした。で、坂本さんもそうだったんですけど、町田さんですね、お話がとってもうまいのですよ。熱海での愛猫との生活ぶりや本の紹介などユーモアをたっぷり交えた話に興味を惹きつけられっぱなしなのですよね。会場は笑い声が絶えず響いていましたね。

とまぁこのへんで、お二人が選んだ本の紹介を。
【町田康さん】
1、『ノラや』内田百間(本当は門構えに中は“月”)
…何をするにしても猫がかわいくて仕方がないのに、いちいち「~だからそうしてやるのだ」などとそれらしい理由を並べる作者だが、その猫愛ぶりがすばらしい様子。町田氏の紹介がまたうまく、読みたい!と強く思わされます。
2、『御命授天纏佐左目谷行』日和聡子
…擬人化された?猫が、迷える人にどう生きていったらいいのか、を示唆する話。実はいちばん興味を惹かれました。猫は人間よりも神秘的な力を備えている存在だと強く思わせてくれる、そんな本のようです。
3、『輪唱』梅崎春生
…暗いのです、話がとても。悲劇に遭う猫とそのときの主人公の心や行動を描いているらしいのですが…。町田さんはそういう“悲劇を含む”猫の生き様 を当たり前な、フラットなものとして受け入れることの重要さを感じさせるのがポイントだというような話をしていましたが、それがたとえば奥様からは人でなし!となじられる原因になっているようです。気になります、読まねば!
★坂本美雨さん
1、『海(かい)ちゃん』岩合光昭・岩合日出子
…いまでは有名な猫写真家の岩合さんの初めての猫写真集とのことです。小さい頃から坂本さん自身がよく見ていた本だそうで、思い入れが強いようでした。
2、『銀次親分物語』Izumi
…誰からも可愛がられ、尊敬されていた猫・銀次親分の話です。亡くなったときのお葬式には(たしか)200人もの人が訪れたとか。いかに愛されていたか、ということです。う~ん、猫好きのみなさんの気持ちって本当に大きいのですね。
3、『フランシス子へ』吉本隆明
…愛猫・フランシス子のことを語った吉本氏。その聞き書きということです。批評家の大御所にもかわいい?一面があるのだなぁ…と思わず思ってしまいました。
「猫は人に内省を促せる。じっと見られていると、しゃべらないからこちら側は勝手に気持ちをあれこれ推測する。しかし絶対にこっちが考えている上を考えてるんだよね。ひたすら人は内省せざるを得なくなる」
…すごく納得してしまいました。猫好きでもないのに…。確かに見つめてくるあの瞳は… すべてを見透かされているような気もして…ドキドキします。。
猫って、、すごいな~。 …でもやっぱり私は“鳥派”です!
【追記1】
トーク終了後に町田康さんからサインをいただきました。握手も。トーク中とはうってかわり、一気に怖い…いえ、近寄りがたいオーラを放っていました。さすがです! そのお隣では坂本美雨さんの“気さくな”サイン会が。だいぶ雰囲気が違っていました…ね。
【追記2】
本好きさんに本当に多い猫好き。いえ、本当に多いです、二回言いましたけど…。でも今回のトークを聞いてそれがよくわかった気がしました。猫と文学… 猫と人… そこには哲学的?な関係が確かにあるようです。
といいつつ、公私ともにバタつき気味なのであまりソワソワできていない(変な言い方ですが)のも事実ですが。
その理由に最近のできごとをきちんと総括してブログに書けていないからというのがきっとあります。
で、書きます。2/28(日)の町田康さんと坂本美雨さんのトークショーのことです。
今回、近代文学館さん主催で実現した、猫好きと、本好きと、町田康さん、坂本美雨さんのそれぞれ、あるいは両方のファン…という、あらゆる角度からのファンが集まって話を聞くというグレートな企画でした。(近代文学館では現在“猫と文学”をテーマに企画展を開催中なのです)
内容は、猫が出てくる物語やエッセイなどをお二人が紹介しつつ、そのうちの一冊を朗読までするというものです。
正直、私は猫ファンではありません。(ちなみに本好きさんには猫好きが非常に多いのです)
が、町田康さんのちょっとしたファンだというミーハーな理由からの参加でした。ご本人を見てみたいという思い、そしてどんな本を紹介するのかという楽しみ。それらが今回行くことになったきかっけです。(坂本美雨さんも詳しく知りませんでしたが今回をきっかけにいろいろ調べました。高校の頃流行った歌を歌っていました。お父さんである坂本龍一との合作「THE OTHER SIDE OF LOVE」です)
行ってみて非常によかったです!参加者のお目当てがみなさんバラバラであろうこの企画で、果たしてどんなお話が聞けるのかと思っていましたが、たぶん誰もが聴き入ってしまったんじゃないかなと。
町田康さん。私、そのパンキッシュな小説を数冊読んでいます。独特の文体の小説からかなり怖い雰囲気を想像していました。しかし実際は、かなり明るい感じでその猫愛と文学愛を惜しみなく話す気さくな雰囲気の方でした。で、坂本さんもそうだったんですけど、町田さんですね、お話がとってもうまいのですよ。熱海での愛猫との生活ぶりや本の紹介などユーモアをたっぷり交えた話に興味を惹きつけられっぱなしなのですよね。会場は笑い声が絶えず響いていましたね。

とまぁこのへんで、お二人が選んだ本の紹介を。
【町田康さん】
1、『ノラや』内田百間(本当は門構えに中は“月”)
…何をするにしても猫がかわいくて仕方がないのに、いちいち「~だからそうしてやるのだ」などとそれらしい理由を並べる作者だが、その猫愛ぶりがすばらしい様子。町田氏の紹介がまたうまく、読みたい!と強く思わされます。
2、『御命授天纏佐左目谷行』日和聡子
…擬人化された?猫が、迷える人にどう生きていったらいいのか、を示唆する話。実はいちばん興味を惹かれました。猫は人間よりも神秘的な力を備えている存在だと強く思わせてくれる、そんな本のようです。
3、『輪唱』梅崎春生
…暗いのです、話がとても。悲劇に遭う猫とそのときの主人公の心や行動を描いているらしいのですが…。町田さんはそういう“悲劇を含む”猫の生き様 を当たり前な、フラットなものとして受け入れることの重要さを感じさせるのがポイントだというような話をしていましたが、それがたとえば奥様からは人でなし!となじられる原因になっているようです。気になります、読まねば!
★坂本美雨さん
1、『海(かい)ちゃん』岩合光昭・岩合日出子
…いまでは有名な猫写真家の岩合さんの初めての猫写真集とのことです。小さい頃から坂本さん自身がよく見ていた本だそうで、思い入れが強いようでした。
2、『銀次親分物語』Izumi
…誰からも可愛がられ、尊敬されていた猫・銀次親分の話です。亡くなったときのお葬式には(たしか)200人もの人が訪れたとか。いかに愛されていたか、ということです。う~ん、猫好きのみなさんの気持ちって本当に大きいのですね。
3、『フランシス子へ』吉本隆明
…愛猫・フランシス子のことを語った吉本氏。その聞き書きということです。批評家の大御所にもかわいい?一面があるのだなぁ…と思わず思ってしまいました。
「猫は人に内省を促せる。じっと見られていると、しゃべらないからこちら側は勝手に気持ちをあれこれ推測する。しかし絶対にこっちが考えている上を考えてるんだよね。ひたすら人は内省せざるを得なくなる」
…すごく納得してしまいました。猫好きでもないのに…。確かに見つめてくるあの瞳は… すべてを見透かされているような気もして…ドキドキします。。
猫って、、すごいな~。 …でもやっぱり私は“鳥派”です!
【追記1】
トーク終了後に町田康さんからサインをいただきました。握手も。トーク中とはうってかわり、一気に怖い…いえ、近寄りがたいオーラを放っていました。さすがです! そのお隣では坂本美雨さんの“気さくな”サイン会が。だいぶ雰囲気が違っていました…ね。
【追記2】
本好きさんに本当に多い猫好き。いえ、本当に多いです、二回言いましたけど…。でも今回のトークを聞いてそれがよくわかった気がしました。猫と文学… 猫と人… そこには哲学的?な関係が確かにあるようです。
Posted by つばめ at 20:14│Comments(6)
この記事へのコメント
サインもらったんですね。しかも握手まで…ぐぬぬ(今度見してね)
Posted by イニシャルビスケットのK at 2016年03月05日 22:14
「幻のつばめ文庫」・・・・。
今日、武岡団地南で3時過ぎに降りて徒歩2分探しました。
わかりませんでした。
地図をちゃんと理解してませんでした。
そうです。中央駅からのバスの停留所の左側を延々1時間探し、6人くらいに「このあたりに古本屋があるはずなんですが」と酒屋、新聞配達所、地元の通行人に聞き「わかりません」「ここら辺にいはない」「なんか聞いたことはあるがここにはない」と答えられ、カフェトロンボーンまで降り・・・。
帰宅してもう一度地図を検索したら、逆側でした。
逆かもしれないと探したんですが、探したのはつばめ文庫の手前まででした。
1時間近く疲れましたね。
まぁ勘違いはバスの路線の左側にあると思い込んだのが運のつきでした。
セブンイレブンやヤナギムラで聞こうとしましたが、わからないかなと思ってやめましたね。ヤナギムラで焼き菓子は買ってイベントで堀内正美さんにお渡しました。笑
もっとブログのグーグルマップを横にスクロールすべきでした。
現地に着いたとき、そういえばバス停留所の位置を確認しなかったなとは思ったのです。
後の祭りですね。
次回があるかどうかわかりませんが、次は間違いなくたどり着けます、笑
スペインでも目的地にはたどり着ける土地勘の持ち主だったのにちょっと慢心がありました。
それにしても現地の人、もう少し「つばめ文庫」を知っていてくれ!とは思ったものです・・・。
今日、武岡団地南で3時過ぎに降りて徒歩2分探しました。
わかりませんでした。
地図をちゃんと理解してませんでした。
そうです。中央駅からのバスの停留所の左側を延々1時間探し、6人くらいに「このあたりに古本屋があるはずなんですが」と酒屋、新聞配達所、地元の通行人に聞き「わかりません」「ここら辺にいはない」「なんか聞いたことはあるがここにはない」と答えられ、カフェトロンボーンまで降り・・・。
帰宅してもう一度地図を検索したら、逆側でした。
逆かもしれないと探したんですが、探したのはつばめ文庫の手前まででした。
1時間近く疲れましたね。
まぁ勘違いはバスの路線の左側にあると思い込んだのが運のつきでした。
セブンイレブンやヤナギムラで聞こうとしましたが、わからないかなと思ってやめましたね。ヤナギムラで焼き菓子は買ってイベントで堀内正美さんにお渡しました。笑
もっとブログのグーグルマップを横にスクロールすべきでした。
現地に着いたとき、そういえばバス停留所の位置を確認しなかったなとは思ったのです。
後の祭りですね。
次回があるかどうかわかりませんが、次は間違いなくたどり着けます、笑
スペインでも目的地にはたどり着ける土地勘の持ち主だったのにちょっと慢心がありました。
それにしても現地の人、もう少し「つばめ文庫」を知っていてくれ!とは思ったものです・・・。
Posted by 川口 at 2016年03月05日 22:19
川口様、
私もこれまで真っ直ぐ辿り着けた事がありません。いつもぐるぐる迷いますョ 笑
何でかなぁ…
私もこれまで真っ直ぐ辿り着けた事がありません。いつもぐるぐる迷いますョ 笑
何でかなぁ…
Posted by イニシャルビスケットのK at 2016年03月05日 23:27
イニシャルビスケットのK様
ご返信ありがとうございました。
あとで地図を見たら「美容室 麗容」の看板までは行っていてあとほんの1ブロックくらいでした。
通りの向こうを眺めて
「うーん、あっちにはなさそうだな。」といい加減疲れていたので断念したという感じです。
そのあとの都合もせまっていたので。
グーグルではなくマップオンで見たほうがよくわかったようです。
私は携帯を持たない主義ですが、昨日ほど携帯があればと思ったことはありませんでした。笑
ご返信ありがとうございました。
あとで地図を見たら「美容室 麗容」の看板までは行っていてあとほんの1ブロックくらいでした。
通りの向こうを眺めて
「うーん、あっちにはなさそうだな。」といい加減疲れていたので断念したという感じです。
そのあとの都合もせまっていたので。
グーグルではなくマップオンで見たほうがよくわかったようです。
私は携帯を持たない主義ですが、昨日ほど携帯があればと思ったことはありませんでした。笑
Posted by 川口 at 2016年03月06日 09:40
>イニシャルビスケットのKさん
えぇ、サインいただいちゃいました!あのあと、しばらく粘り強く待っていましたら出てこられたんです。泡沫さんご夫婦も粘って待ってらして、やったー!と感極まっておられましたよ。
サイン、今度、見てみてください。
追伸:Kさんはもう間違えずに一発でいらしてくださいね。
えぇ、サインいただいちゃいました!あのあと、しばらく粘り強く待っていましたら出てこられたんです。泡沫さんご夫婦も粘って待ってらして、やったー!と感極まっておられましたよ。
サイン、今度、見てみてください。
追伸:Kさんはもう間違えずに一発でいらしてくださいね。
Posted by つばめ
at 2016年03月06日 11:09

>川口さん
それはそれは…心苦しく思います。
すみません、地図ももっとわかりやすくすべきですね。
しかしかなりの時間、探されておられたということで、たいへん恐縮です。。
しかし近所の方ももう少し知ってたらよかったのですけど…。
過去、何人かの方は途中で道を聞いて教えてもらったということでしたが、たまたま知らない方が続いてしまったようですね。
もっと知られるべく当方も努力します…!
それはそれは…心苦しく思います。
すみません、地図ももっとわかりやすくすべきですね。
しかしかなりの時間、探されておられたということで、たいへん恐縮です。。
しかし近所の方ももう少し知ってたらよかったのですけど…。
過去、何人かの方は途中で道を聞いて教えてもらったということでしたが、たまたま知らない方が続いてしまったようですね。
もっと知られるべく当方も努力します…!
Posted by つばめ
at 2016年03月06日 11:14
