つばめの旅日記。 by つばめ文庫

突如としてうだるような暑さがつづいておりますが、皆様お変わりなくおすごしでしょうか?

先日行った一箱古本市の総括ができていませんでした。実は何度も書きかけてはうまくまとまらず最後まで書ききっていなかったのです。
もう思いつくままに。

一箱古本市の最大の魅力はやはり、売り手と買い手のコミュニケーションの深さですね。結論から先に書きましたが。
出店側がまず売っているもの自体がもともとのご本人の読んだ本ですから愛着がある。当然、心のこもった説明がお客さんにできるんです。
その熱意をお客さん側も自然に感じ取ることができる。そしてお客さんもみんな本好きが集まっているので当然素直に話を受け入れるわけです。もちろん、その本はそう感じなかったなー、という声もあるのでしょうが、それもコミュニケーションのひとつだし、盛り上がればいいのじゃないでしょうか。実際、私が読んだ本についてもお客さんと意見が違っていておもしろかったです。その場にいた何人かも自然と会話に入ってきて、みんなで自然に白熱トークになっておりました。　素敵です。


12～20時という長丁場。最初の一時間は昼飯どきでもあったのでしょう、極端にお客さんが少なく、主催としてはかなりヒヤヒヤもんで、通りを歩く人に呼び込みの声かけまでしてしまうという有様でした。(そりゃ不審がられるわな…) まぁ、そんななかでも出店者同士で盛り上がっていたのでそれはそれでさすがだなぁ…！と感激していました。
で、13時を過ぎたあたりからジワジワとお客さんが増えてきまして、気がつけば満員御礼の状態に。15時と18時頃にピークを迎えていましたね。本好きのエネルギー、すごいです！主催としては(またですが)、やはり嬉しすぎる光景。 あちこちで輪になって各店主やお客さん同士で話しておりました。やってよかった！と思える瞬間です。(イベントにたくさん参加する割には自分が主催ということが少ないので)　出店者とお客さんが同じような目線でいられるのが魅力だなぁと再認識できます、一箱古本市、こんなユニークな企画を考案した南陀楼綾繁(ナンダロウアヤシゲ)さんは実にナイスです。また、この“箱のサイズ”が決められているのもいいんです。いかに決められたスペース内で自分らしい空間を作り上げるのか、編集の力も必然的に試されるのですよね。うーん、奥が深い。


今回参加のメンバーは、「ひょうげ屋」さん、「めがね市場」さん、「本屋パロール」さん、「うにたらこ堂」さん、「ヒバリ屋」さん、「BLUE BIRD BOOKS」さん、「燦燦舎」さん(業者枠)、そして「私物文庫」の計8人。現役(あるいは元)書店員さん、近代文学館の学芸員さん、出版社代表、図書館員さん、そして古本屋(※)、など“本”に関する仕事をしている方に多数参加していただきました。(※古本屋…最後の「私物文庫」は実は私です…。すみません、主催者の参加です。ただし屋号のとおり、私の私物のみを出品しましたよ。面白かったなぁ)　で、改めて言いますけど、やっぱりね、結局お互いに本を売り買いしてて、、本の交換会みたいになってるのがまた楽しいのです。(いままで私が参加した同じイベント(よそが主催した分)も毎回そうなのです)

結論・またやります！！　で、次回は出店者を大々的に募集しようと考えていますので、告知をお待ちください！

追伸：
イベントが終わったあと、参加者のみで、緊急座談会を開催しました。泡沫さんの強い希望により。
テーマは「人に紹介できない(紹介しにくい)、あなたの“極北”の本(ジャンル)は?!」。
これがね、、、おもしろすぎ！！　みんな一箱古本市には表立って出せないような自分だけ?!の奥深いジャンルがあるのでした。
怖い本、思想本、ドラマのシナリオ本、学術書、地方のみ出版の本…などなど、みんなあるある……　やっぱりみなさん、本が心底好きなんだな、と。つよ～く感じる次第でした。　この座談会だけの企画もスピンオフとしてやりたいなぁ。。。たぶんやります！これまた告知をお待ちください！