2015年07月21日

雑記&東京レポート・第三弾(ほとんど書きなぐり…)

えぇ、きっと「こんなことをここに書くなよ」という声もあるのでしょうが、わかってて書きますね。
古本屋を5年やってそれなりに売上げは上がっていて結果も出ているのですが、その後のやり方が悪いのだろうか、
生活が全然軌道に乗りません。もとい、生活は回っていますが、貯金ができません。
たまに冷静に何やってんだろう、と考えてしまいます。。
地方と中央の差に問題があるとも言いません。
それならそれでこちらのやり方を工夫するしかないのですから。

とまぁ、こんな風に弱気発言をするのも定期的になってきたなぁ、、と我ながら思ったところで、
東京レポート第三弾をお送りします。(遅すぎ)

なんと学者さんがトークショーに登壇されたのです。
『商店街はなぜ滅びるのか?』というタイトルからして僕は興味をそそられる本を書いた社会学者 新雅史さんと、もう一人、
商売にはイノベーションが必要だ!と熱弁される経済学者の三宅秀道さんのお二人。
古本屋やその周辺でない人、しかも学者さんのトークショー(対談?)という面白企画。
このお二人は、意見がけっこう違っていて面白かったです。
新さんは、「ちゃんと前の人のやったことを吸収して着実にやっていけばいいんです。商店街だって地元に巨大スーパーができたからだけが衰退した原因じゃない、自分のお店できちんとあとの人に商売のノウハウを伝えていなかった、あるいはきちんと続けていくような動きをしなかったこともあるはず」という意見。一方、三宅氏は「新しいことをしないとダメ、イノベーションです、改革が必要なんです、商売も。今までのことをしていたら淘汰されるのは当たり前です」というスタンスでした。
で、古本屋という仕事は門外漢のお二人が話した“古本屋論”ですが、、なかなか今の古本屋の動きを捉えたものだなぁと感じました。
新氏は「僕はイノベーションという言葉は好きじゃないんです、三宅先生がよくおっしゃっていますが(ここで一同苦笑)。…古本屋もきちんと技術を受け継いでやっていくべきじゃないの? 」というような感じでした。(細かいところを失念しているのが残念なのですが、、)
一方、三宅氏の提案は「本屋さんは情報産業です、もっと情報を発信する場所にしていったらどうか? たとえば、本に関する座談会やトークショーなど、みんなが集まる場所にする。つまり、あくまで本を介した交流の場を設ける。そして本を売るのはその代価とみなせばいいんじゃないでしょうか」と。まさにいまの古本屋の流れを抑えた発言でした。実際そういうことを行っているお店は全国に増えていますから。なかなか鋭いです、さすが学者さんだなぁと。
もっとも、お二人とも共通して言われていたことは、「このあたり(中央線沿線)は本屋としてはものすごく恵まれた環境ですよ、ここで成功しなかったらどこに行ってもできないでしょうね」。…やはりそれは感じるのかぁ…、、と頷きながらも少しがっかりしました。
しかし、古本屋という存在自体はまだ存在価値がある!ということをちゃんと感じ取ることのできた時間でした。(だいぶはしょりましたが…)

地方ならではの“存続の仕方”の模索はまだまだ続きます。

※こんな嘆きをグダグダ書くなら淡々と作業を行うほうがいいのでしょうけれど、どうしても書きたくなってしまうのです。何も書いたり人に話さずして割り切って進められない自分がいます。



Posted by つばめ at 11:56│Comments(4)
この記事へのコメント
こんにちは。
私はこういう弱音本音ブログも嫌いじゃないですよー。みんながみんな明るく楽しくだと疲れちゃいます。
東京レポート興味深く読みました。大変な仕事なのだと思いますがそれでも日々新たに古本やさんが増え続けてるってことはなにかやっぱり魅力があるんですね、きっと。暑いですけど頑張ってくださいね。
Posted by ひな菊の古本 at 2015年07月21日 12:49
>ひな菊の古本さん
コメントありがとうございます。
励みになります。私は自然な声をここに書き綴るってのは大事だと考えています。なので肯定していただける意見を聞くと嬉しいです。 古本屋、本当にラクではないのですが、それを上回る楽しさ・面白さが確実にあるから続けられています。なのでまだ続けます。
本当にありがとうございます。
Posted by つばめつばめ at 2015年07月21日 16:14
なかなか面白い記事でした。
商店街云々の件は実際のそのひとりとして思うところがあります。
ただ商店街弱体化の要素として巨大店舗が存在することが田舎ではかなりのウエートを占めるのは間違いないでしょう。
巨大店舗にない店独自の強力商品を開発することしか対抗手段はないと思ってます。

古本屋巡りに時間をかけられない自分からすると本の分類がもっとわかりやすいといいなとはかねがね思ってます。作者で探す場合に文庫ごとの分類だとかなりキツイ経験をした覚えが神保町でありました。
膨大な在庫がある店舗だとそれだけで闘争心が奪われます。
それでもNYの「strund bookstore」という巨大古本屋の地下でお目当ての本(roddy mcdowall「double exposure」という「猿の惑星」で有名な俳優が親交のある芸能人を撮った写真集)を見つけた時はかなり嬉しかったですね。レジの女性も私の表情を見て微笑んでました。
古本屋はそういう本との出会いが出来る場所です。ある意味新刊書店より居心地がいいです。
出来れば田舎の私でも気軽に行ける場所に是非移転してください。映画関係の本、ミステリー本、旅本でいいのがありましたら是非画像UPお願い致します。
Posted by 川口 at 2015年07月21日 19:02
>川口さん
熱いメッセージ、ありがとうございます。うれしいです。
商店街の話、実際にそういう面があるのでしょうね。強力な商品の開発で違いを出すといったような。ただ、新氏が話していたことの一部を失念しているのでその中にあったであろう肝心な提言をここに書く事ができなかったのが残念です。すみません。ご興味があられれば、氏の『商店街はなぜ滅びるのか?』を読まれてみてください。
古本屋の居心地や存在意義の話、そう言われればうれしいです。移転ですね、、何度も考えますが、いろいろと余力がないです、いろいろと。。すみません、ぜひ市街地から遠くないのでお越しくださいませ。 あと、また今月27日(月)~8/16(日)まで、アミュ広場で前回と同じような催事を行いますよ。よろしければまたお越しください。
Posted by つばめつばめ at 2015年07月22日 10:41
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